栽培を劇的に変化させる方法 その作業は本当に必要?

 

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前回の記事は、
ターゲットとなる顧客に合わせて、栽培や出荷を工夫するというものでした。

働き方改革 顧客目線で無駄をカットする

これは簡単に言えば、
一般的には70点の栽培であっても、ターゲットに100点だと思ってもらうことができれば、それが正解だという話です。
つまり顧客目線で栽培を考える。

今回の話も、顧客目線を大切にするのは大前提です。
そこからさらに、
栽培そのものの本質を自分の中に落とし込む
その工程について説明していきたいと思います。

 

栽培に正解はない

世のなかにはたくさんの書籍があり、動画があり先輩農家の教えがあります。
そこから教わったことを自分の畑の中で実践すれば、ある程度の成果を出すことはできますし、単なる猿真似であっても同じような結果が出ます。
ただしそれは、学んだことをちゃんと理解していればこそ。
表面的な知識だけを取り入れても、その本質的な意味を理解しないで実践してしまえば、結果はまったく違ったものになります。

たとえば。
栽培の参考書には、堆肥をいつどのような量を散歩すればいいのか書かれています。
3t/10aというように具体的な数字が載っていることもあります。
でもそれは、本当に自分の畑でも同じことが言えるんでしょうか?
肥料分をたっぷりと含んだ肥沃な畑に堆肥を投入するのと、砂混じりで肥料を入れてもすぐに流れてしまうような痩せた畑に堆肥を入れるのと、同じ量を同じタイミングで入れてもいいんでしょうか。
いいわけがありません。
土の条件によって、気候によって、栽培する品目によって、なにをどれくらいの量で入れるのかは、変わってくるものです。
参考書にそう書かれていたから、研修先の農家がそのようにしていたから。
そんな知識しかないと自分の栽培で最適地を探すことなんてできません。

自分に合った手法がある。

自分が持っている条件に合わせるための技術。

それが必要になります。
これを端的に言い表すなら,

本質を理解する

ということになります。

物事の本質を理解すれば、応用が効くようになります。
堆肥を投入する意味はなにか、堆肥を入れることでどんな効果があるのか、そもそも堆肥とはどんなもので、堆肥化しなきゃいけない理由はなんなのか。

こういったことを学ぶんです。
もしかしたら書籍には書かれていないかもしれません。
研修先の農家は教えてくれなかったかもしれません。

それは、著者が知らなかったからではありません。
研修先の農家が知らなかったわけでもありません。

知っているけど、言わなくても分かるだろう、という認識があるからあえて言っていない可能性が高いです。
教える側にはこういうことがよくあります。
大前提すぎて、知っていて当然だと思われることは説明を省いてしまうことが。

だから受け手は、そこにあえて突っ込んでいかなければ、本質を理解することができません。
本質を知らず、表面的な技術ばかりを追い求めてしまうことになります。

 

なぜ?を繰り返して無駄な作業を失くす

考える人

では物事の本質を理解するためにはどうしたらいいのか。
その答えは簡単です。

なぜ?という疑問を常に投げかける。

それだけです。

なぜ耕すのか
なぜ畝を立てるのか
なぜ苗を育てる必要があるのか
なぜ堆肥を使うのか
なぜ誘引するのか
なぜ支柱を立てるのか
なぜビニールマルチを張るのか
なぜ草を敵視するのか
なぜ野菜を育てるのに肥料が必要なのか

ひとつひとつの事象、作業、判断について、まずは疑問を持ってみることがなによりも重要になってきます。
疑問をもち、自分で考えてみて、分からなければ調べてみる。
他の人に聞いてみる。
必ず正解に辿りつくわけではありませんし、そもそも正解は一つではありません。

 

見る人によって見え方が違ってくるトリックアートのように、人それぞれの解釈の違いによって導き出される答えは違ってくるものです。

だとしても。
自分で考え、自分にとっての答えを出すことは非常に重要。
その答えに従って判断できるようになるからです。

 

堆肥は本当に必要なのか

堆肥とトラクター

有機農業の世界では、畑に堆肥を入れることが当たり前とされています。
土づくりと称して、堆肥を定期的に投入することで、物理性・化学性・生物性が改善されるからです。
もちろんそこには科学的に証明された根拠があります。

堆肥は土によい、だから入れる。
それが有機農業では常識。

でも。
ここであえて、本当に堆肥は必要不可欠なのかを考えてみるんです。
堆肥じゃなきゃだめなのか。
土に有機物を補うという点でいえば、旺盛に生やした草を刈ってその場ですきこんでしまえば同じじゃないか。
草をすき込むことでも、物理性・化学性・生物性が改善されます。

また。
堆肥化するということはエネルギーを発散しきった状態であり、言ってみれば燃えカス。
そんなものを投入するよりも、さっきまで生き生きと茂っていた草をそのまますき込んだら、エネルギー満載の有機物を投入することにならないか。

そもそも運んできた堆肥を、一輪車で何十往復もして畑内に散布するのは重労働。
草を生やしてそれをすき込むのであれば、その重労働から解放されます。

といった考えで編み出されたのが緑肥栽培。
有機農業だから堆肥が必要、という常識に疑問を持ち、なぜ堆肥が必要なのかを自分で考えたうえで、必要ないと思うなら省略するし、緑肥栽培でも同じ効果が期待できると思うならそちらを採用してみる。

すべては、なぜ?から始まります。

 

疑問を持つことで本質を理解する

ひとつひとつのなぜ?に対して、自分なりの答えを出すことは大切ですが、

その答えは自分にとっての答えか

という点は押さえておいてください。
たとえば私が「堆肥は不要、緑肥栽培が有効」と言ったとしても、あなたが
堆肥はなぜ必要なのか?
という問いについて別の答えを導いたのであれば、それが正解になります。

とにかく疑問をもち、考える。
参考書に書いてあったから、師匠がそう言っていたから、という作業をなくして、

すべての行動に意味をもつ

誰に何を聞かれても「あーそれはね・・・」と自分なりの答えを即答できるようにする

といった思考をもつと、栽培は劇的に変わります。
本当に変わりますよ。
ぜひやってみてください。

 

 

 

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